マスオ塾<稼ぐ力>第五回「人」について

マスオ塾<稼ぐ力>

マスオ塾もこれで第五回になったんですね。前回第四回の最後のほうで、失ったお金は取り戻せるけど、失った信用は取り戻せないって締めました。正確には失った人の信用を取り戻すのは、それはもう大変なことなんです。今日は「人」について詳しく書きます。Customer(顧客)についてはもう説明したので、どっちかというと内部の人についてです。

人を雇用するのは大変なこと

「1300人正社員雇ってます。」って聞こえはいいですけど、マスオからすると「大変だよね」の一言です。だって、正社員をそんなに大きく雇用していることは、それだけ大きな責任を抱えてるってことなんです。その正社員自身だったり、家族だったり、その生活を背負ってるんです。一人だって二人だって同じことですよ。そういう人たちの人生を背負っているのは変わりないです。

正社員を給料カット、人員整理は大問題

まず日本的な慣習から説明しますと、業績が厳しくなった時、明日から仕事がない時に「有給消化」でも批判されるのが日本企業です。日本人を雇うっていうのはそういうことなんです。某英語学校で正社員を3月給料半分、4月から給料のゼロをしたってことはですよ、これはもう「解雇通知」に等しいです。会社厳しいから「明日から来なくていいよ」ですよ。そういう会社がセブ島にあるとしたら、それは日本社会から追放すべきですよね。そもそも英語学校は韓国系なわけですが、我々日本人として、そんな英語学校に日本人送っていいんですか???

フィリピン、セブ島だからいいのか

雇用に関してのルールがフィリピン(セブ島)だと事情が大きく異なります。最近気づいたんですが、フィリピンはやっぱり雇用者側が有利にできているなってことです。フィリピン企業だと、正社員に状況悪いから無給の自宅退避を結構簡単に依頼でるんです。一方でフィリピンには「いいお金持ち」と「悪いお金持ち」がいるんです。いいお金持ちは、困っている人を見るとほっておけない。だから、厳しいので家賃引き下げてくださいっていうと、「いいお金持ち」は「涙ぐみながら」いいよと言ってくれんです。

何が言いたいのかっていうと、そんな「いい金持ち」から受け取った好意(家賃の引き下げ)を、仇で返して(無給の自宅退避)いいのかってことなんです。我々日本人はフィリピン(セブ島)だとほぼ全員お金持ちですよ。ましてや英語学校のオーナーともなるとお金持ちなわけですよ。フィリピン(セブ島)にいるんだから、フィリピン式の「いいお金持ち」にならべきなんです。

「裏切り」「乗っ取り」について

マスオも若かりし頃、裏切られた(投資先が乗っ取られた)ことはありますよ。そういう経験を踏まえると、裏切るほうも悪いし、裏切られたほうも悪い。マスオも若かったな、自分の責任もあったな、っと深く反省してます。で、裏切ったほうはどうなってるかっていうと、会社を乗っ取ったわけじゃないですか。全部一から自分で作ったものでないものを、横取りしちゃったんですよ。何が言いたいかっていうと、自分の力で作ってないものは、大きくできないし、そんなに簡単な話じゃないってことです。

マスオのスタンス

いろんな過去の反省点もあるので、上場会社の株式は例外として、マスオが投資する会社ってマスオが3分の2以上投資できない案件は、経営参入は難しいです。乗っ取った、乗っ取られたはいいんですよ。お互いの言い分はあるだろうし、マスオも当事者なら同じことをやったかもしれません。(若けれが)でも、会社って生き物なんです。一回汚点がつくとそうそううまくいきませんよ。マスオのように理解ある人だったらまだしも、すごい恨まれたりするかもしれませんよ。事件になるかもしれない。そういう気持ちってなかなかなくなりません。

人の「心の傷」はなかなか癒されない

早いうちにお金で解決できればいいですよね。時間が経つと人の「心の傷」は深くなることもあります。強制帰国、強制解雇、「裏切り」「乗っ取り」、どれをとっても傷ついた人の「心の傷」が癒えるには、多くの時間がかかります。「逆恨み」って言葉があるんですが、恨みを与えた人は悪いとは思っていないだけで、「心の傷」であることに間違いないです。悪いことは言わないから、今お金があるなら、それで解決しちゃったほうがいいですよ。

人の気持ちが分からないといけない

自分一人で事業やるならそれでいいんです。人を雇ったからには、明日から来なくていいって言われて「どんな風に思うんだろう」って考える必要があるんです。最近の経営者は、「人の気持ちをわかる」っていう点で欠けている人が多いように思います。マスオなんてたって10人ですが、明日から給料なしだとか、会社来なくていいとか、とてもでないけど口に出せないですよ。どうしようもない理由でそういうとしたら、せめて「お金」を渡しますよ。それが人の気持ちが分かるってことなんです。

大きくするにはいろんな人が必要

マスオはまだ10人くらいの組織ですが、<稼ぐ>にはいろんな人の助けが必要です。人間って特徴あるし、得手不得手もある。そもそも大きい会社て、いろんな違う人が力を合わせて、初めて意味があるんです。トップダウンもいいですよ、でも周りの声に耳を傾けるべきです。よくよく聞くと、「結構いいアイデアだね」とか「そういう考えもあるんだ」と目からうろこの出来事も多いです。それぞれの人の特徴を十分に知ったうえで、的確な仕事をお願いする。これ<稼ぎ方>の基本です。根性論の次くらいに重要です。

マスオ塾<稼ぐ方法>題第五回「人」について(まとめ)

正社員採用は大変なこと
正社員整理は難しい
フィリピンもしかり
「裏切り」「乗っ取り」はいいが、マスオは関わりたくない
人の傷がいえるには時間がかかる
人の気持ちが分からないといけない
適材適所は根性論の次に重要(会社大きくする場合)

いやいや、なかなか大変ですね。マスオはマスオのセブ島留学を大きくするのはやめようと固く決意しました。徹底的にアウトスースし、正社員(今もアルバイトも多い)はいまこの苦難を乗り越えるメンバーくらいでいいのかなと思います。

第六回に続きます。