【その3:入院生活編】コロナ陽性での入院生活について

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というわけで陽性通知から入院になるまでが前回の記事。

【その2:入院準備編】コロナ陽性が出てから入院するまでについて

今回はその後のお話について書いていこうと思います。
入院生活編です。

 

最新の対応では陽性者の入院生活はどうなるの?
入院ってどんな感じ?
つらかったことは?

 

そういったことをお伝えする予定です。
入院で欲しかったものや必須のもの、退院の流れやかかった費用やまとめについては次回書こうと思います。たぶん次回が最終回。

※字数は多いけどちょっと雑だったので多少リライト。

 

病院に到着し病室へ

前回に引き続き、私設の患者搬送車で病院に到着し、入院の書類を記入した。
保険証も提出し、コピーを取った後、すぐに返却される。

ついに車から降りることを許可された。

CTの撮影

男性の病院スタッフが先導し、私達2人が続き、最後に看護師がつくサンドイッチ方式で
一般の人と触れ合わないように誘導される。

男性スタッフは常にインカムの無線で、これから向かう先の手配や受け入れ確認を行っているようだ。

病院へ入ったのは救急車の患者用のみの入り口からだった。
一般の入り口とは分けられる、いわゆるゾーニングである。

もうひとつの意味があって、救急車で運ばれてくる患者はすぐにCTを撮ったりする必要があるので
こちらの入り口から入ったほうが早いというメリットもある。

まず病室に行く前にCTを取る。
肺炎の症状があるかどうかのチェックだ。

記憶にある限りCTを取るのは初めてだと思う。
コロナ患者用にカバー的なもので覆われたCTのシートに横になって撮影を行った。

その間も一般の人が来ないように廊下では男性スタッフが立っており、看護師さんは我々についていた。

CTの撮影後、病室に向かう。
詳細には書かないが、終始2名でのサンドイッチでの移動だった。

(ちなみにその後の話だが2人とも肺炎の兆候は無しとのことだった。)

病室に到着

そもそも入院も予期していなかったので、何人部屋になるかなども知らなかった。
間違いなく1人部屋ではないと思うが、4人部屋とかだろうか?そうすると妻とは別々だろうか…?

通された部屋は4人部屋だった。

ただし、妻と同室で2名での利用である。
私達が特別というわけではなく、もとから4人部屋は2名以下でしか使っていないようである。ベッドは対角線上に配置されており、他の本来もう2つのベッドがある場所には何もなかった。

というのも、コロナは入院期間が長いものの、発症のタイミングが異なる人を普通の入院のようにごっちゃにすることはできない(少なくとも病床に余裕がある現在はしない)ようだ。
つまり8日前に発症して退院間近の人と、昨日発症して入院開始の私達のような新参は、同じ病室にしないということである。

あとでなんとなく分かったが、恐らく1人部屋と2人で使う4人部屋しか基本的に無いようだ。
ベッドのナンバリングから推察するに、この階には15名前後の収容力はありそうであった。

病室は余裕を持って常に満室にできないし、4人部屋には最大で2人しか入れられない。
病院の経営にはとんでもないダメージだ。

病室の装備品について

4人部屋には洗面台はあるものの、シャワーとトイレが無かった。
これは予想外だった。

入院したことが無いので知らなかったが、頭の中のイメージではセブの病院で
日本人が海外旅行保険で入るお高い個室ではなく、多人数部屋でも粗末なシャワーとトイレはついていたので、てっきりあると思っていたのだ。

この病院でも恐らく個室の方に入れば、トイレやお風呂つきのお部屋だったのかも知れない。

普通入院では有料なはずの冷蔵庫とテレビはなんと無料であった。
冷蔵庫はともかく、テレビ無料は非常にありがたかった。

電動ベッドとモニターアーム付きのテレビで、容易に人間はダメになってしまう。
新劇場のエヴァと半沢直樹などを堪能することができたのだった。

入院生活のルール

ここへは隔離のために来ているので生活の自由は大幅に制限される。
どんな内容かご紹介しよう。

ルール

1)病室でもマスクは常時着用のこと。

エアロゾルが室内に充満しないようにである。看護師さんもちょいちょい出入りするのでそのためなのだな。
これが困ったことで、マスクはつけてきた一枚しかなかったので、レンタルのフェイスタオルを布マスクかわりにしていた。

予備のマスクも持っていったほうがいいかもしれない。病院で購入でももちろんいい。

これが便利でやはりレンタルしてよかった。最初なぜかエアコンが除湿になっており、寝てるとカサカサになるくらい乾燥していたので、濡らして使うとちょうどよかったのだ。
(途中で気づいてエアコンは適宜除湿にしたり冷房にしたりした)

2)部屋からの外には基本出られない

もともと4人部屋を2人で使い、余分なベッドなどもないので広さに不満はまったくないのだが外に出ることができない。

トイレの際はナースコールで呼んで、ドアを開けてもらい、廊下に出てトイレのドアを開けてもらい、用を足したらナースコールでドアを開けてもらい…
と、トイレに行くのが申し訳なくなるシステムである。
初日は確実に我慢しがち。成人用オムツの利用を検討したほど。

うんこしたいけどもうちょっと我慢できそうだなぁ、とかなるべく妻とトイレのタイミングを合わせて迷惑をかけないようにしたりとか…
配膳や下膳の時間とか、看護師さんが忙しいタイミングを避けたりとか。

あとシャワーのときも部屋の外に出られるが、トイレ・シャワーのときのみである。

3)モニターの装着が必須

血中酸素を計るモニターや心電図をとるモニターを常時装着しなければならない。
普通、病棟でも「選ばれし6名」くらいしか装備しないレア装備らしいのだが、強制装着である。

頻繁に看護師さんが様子を見に来れない病室だし、容態の急変がありえる病気だからだと思われる。
後述するが、これが非常に邪魔で辛かった…。

常にこれらデータはナースステーションに送られており、数値の異常がでると警告音がなる。

4)すごい回数検温と血圧チェックをやる

起きてから寝るまでに1日5回くらいやって看護さんに報告する。体温計・血圧計ともに室内に備えてある。
基本は自分たちでやる。

5)シャワーは週3回

週末は無しで平日の隔日のみ。いやーん。
これがなかなか厳しい。1日中動かないから汗はそんなにかかないものの、やはり男でおっさんの私は汗臭くなる…
これについても後述する。

6)買い物は全て看護師さんにオーダー

看護師さんに現金もしくはクオカードやICカードを渡して院内のコンビニでお使いしてもらうのだ。
何とも申し訳なさすぎて利用しづらいサービスである。

気軽にお菓子やアイス食べたーい、などできないのである。本当に必要なもののみお願いする感じ。
とはいえ動かないのに3食しっかり出るので腹も減らず間食する必要も無いのだが。

別にカフェイン中毒ではないが、コーヒーやエナドリ好きの私は強制的に摂取をやめられる。
それに摂取しちゃうとトイレも頻繁になっちゃうしね。

ところで病院に入っているコンビニってローソン率が高いけど、ローソンのコーヒーってマジで不味くないか?
普通こういう批判しないんだけど、全部飲めないくらいでセブンイレブンとの差がすごい。

7)面会は一切不可

当然ながら、お友達のお見舞いも受けることはできない。
ただ、警備員に預ける形であれば、お見舞いの品は病室まで届けてもらえるようである。

8)窓は基本的に開けてはダメ

外から空気が一気に入ってしまい、病室から廊下に空気が流れてしまうからである。
開けて良いんだけど、看護師の入室時は閉めて、という感じ。でもこんな暑いのに開けるわけない。
窓はすりガラスなので外も見えないし外からも見えない。

時折、いい天気だなァと窓を開けて空を見上げては、気づいたら終わりゆく夏と8月に別れを告げるのである。
こんな室内で、オレって何やってるんだろうな。

実際の生活はどんな感じなのか?

特に症状らしい症状もないので(妻も入院前に平熱になっており無症状)、特段治療も服薬もない。

優雅に病室で起きて飯食って仕事して勉強して寝るのである。
時折昼寝をしたり、テレビ見たり、Youtubeを見たり…。

飯は時間になれば出てくるので家事の必要もないし、まぁちょっとしたワーケーションであった。
外に出られない、ということを除けば、正直私達夫妻に取ってはほとんどストレスのない生活である。

食事について

これは別にコロナ患者だろうがなかろうが変わらないとは思うのだが、非常に美味しいものだった。
定食みたいな感じ。サバの塩焼きとかハンバーグとかいろいろ出たけどどれも手がかかっていて、品数も多い。

ご飯の量は男の私でも十分な量だった。

看護師さんに美味しいと伝えると笑いながら「人によりますね」だって。
全然美味しくない、という人もいるそう。このレベルで「人によりますね」は無いと思うんだが…

ふだんから何食ってんだそいつ。

ちなみに、こいつ公費で入院してうまい飯も食いやがって!
と思った方もいるだろうが、残念、メシ代は有料である。しかも安くはない、いやクオリティ的にはまぁいいかなくらいな値段だが

1食500円しないくらい。これが3食の10日分、そして妻と私の2倍である。
普段から一切外食しない私達としては、たった10日で途方にくれる飲食費である…

これらコロナでかかった費用については次回詳細を書くが、いやはやとんでもない総額になりそうである。

ところがどっこい、これどうやら公費負担っぽい。
レンタルのパジャマとかタオルなければ、入院についてはどうやら完全無料…?退院時の請求書を待って確認したいところ。
さあみんな、早く接触確認アプリを入れるんだ!!!!!!!

辛かったこと:血中モニターが邪魔!!!

前述した、血中酸素濃度(SpO2)を計るモニターが邪魔なのである。心電図は貼り付けておくだけなので気にならないのだが、これもまたある問題がある。

まずこの血中酸素を計るモニターなのだが、大きい洗濯ばさみみたいなクリップで指を挟むのである。
爪の部分で計るらしい。

これがすっごい邪魔。しかもクリップから初期型ゲームボーイサイズの機器にコードで繋がっている。このゲームボーイは胸ポケットに入るので
一応移動などは問題ないのだが、指にクリップが常時ついていて、おまけにコードがプランプランしてるのだ。じゃまああああ

いかに手足含め指が20本あるとはいえ、どこにつけても邪魔なものは邪魔なのである。

日中は仕事しているので手の指につけるわけには行かない。キーボード打つにもスマホを持つにも邪魔。
足は親指か人差し指くらいにかつけれないが、親指だとでかすぎて痛い。しかも足の指の場合、ズレやすく、ちょっとズレていくと血中酸素濃度が正確に計測できなくなる。

普通100%~97%くらいあるのだが、ズレていくとドンドン下がり、80%とかになっていきナースコールがなったり看護師さんが来たりするのだ。
どこにつければいいっちゅうねん!いや病人扱いだからつけとけって話なんだけど本当につらい…。

起きている間はまだいい。

こんな邪魔なもの、当然寝ている間は無意識で外すのである!

最初は「手だと絶対外すだろうなぁ」、と思って足につけて寝たのだが、例によってズレていき血中酸素濃度がドンドン下がる。
そうすると看護師さんがすっ飛んで来るのである。懐中電灯で照らされて目覚め、謝りながらつけ直す…

また寝て暫く経つとズレる…看護師さんがすっ飛んでくる。懐中電灯で目覚める
流石に、「指につけましょうか」、ということで指につける。

寝る、無意識に指から外す、看護師さんがすっ飛んでくる…
初日だけで夜間に3回も看護師さんがすっ飛んできた。

翌日からテープで固定することで対応し、解決した。
入院初日の夜は、看護師さんも気を張って見ているのである。ご迷惑をおかけしてしまった。

辛かったこと:心電図モニターの罠!!!

邪魔になっていないようにおすまししている心電図モニターだが、こいつも実は厄介だ。

これもゲームボーイにつながっているだが、胸部分で完結しているので邪魔にはならない。
問題は常に心電図の波形が看護師さんにバレてしまうのだ!!!

例えば代表的な問題はハミガキである。
ご飯が美味しかったなぁ、なんつって上機嫌でハミガキをしていると、ナースコールがきたり、看護師さんが見に来るのだ。

「どうかしましたか~?何やってますか?」

なぜかと言うと、このハミガキの動作が波形に影響を与え、VTというタイプの心拍異常の波形を作り出してしまうのである!

妻なんて、背伸びして収納から物を取り出しているだけでナースコールがなったこともあった。

「今なにかやってますか~?」

私達は常に監視されている…しかも心臓の鼓動というどうしたって隠しようもないデータを!!

当然ふたりエッチだろうがひとりエッチだろうがそんなものはできない…やだぁ…みられてりゅのおぉ…
若い人なんかは結構辛いんじゃないですかね、10日って長いですよ。

辛かったこと:シャワーは週に3回のみ!

最後におっさんのシャワー事情で申し訳ないのだが、これも結構辛い。

やっぱり頭皮がにおってきたり、体も汗臭くなったりする。
私はワキガや体臭はない方だと思っているが、顔がアブラっぽかったり頭皮がにおいやすい。

朝晩のシャワーが欠かせないのだが、残念ながらできない。

予想外だったのが、股間のにおいである。
性器が汚くて臭うとか、おしっこついてんじゃないの?とかそういう話ではなくて、股間がムレて汗臭くなるのだ。

病室内はエアコンがかかっているものの、基本ベッドの上に座っていたりするのでめっちゃ股間がムレる。
ムレてもシャワーが浴びれずにおってしまう…。

準備しているときにパンツが10枚もなかったので、5枚位しか持ってこなかったのだが、手洗い用の洗剤もなかったので(買ってもらうこともできただろうが)
前後変えてさらに裏返して使うなどで対応した。きったなーいと思うかも知れないが、潜水艦乗り公認のテクニックである。
彼らはこの手法で一枚のパンツを4回はくのだ。なんて過酷な生活空間なんだ…潜水艦…。

何が言いたいかと言うと、タオルやパジャマはレンタルで正解だったということだ。
レンタルは1日500円しないくらいのお金がかかってしまうのだが、何枚もらっても額は変わらない。

毎日パジャマもかえられるし、濡らしたタオルでそのつど体を拭いてきれいに保つことができたのであった。

これがもし、着替えやタオルを持ってきているもののみ使ったら?
洗濯できないのであっという間に枚数が足りなくなってしまっただろう。

次入院する機会があるなら、陰毛やワキ毛は全部そってツルツルにしてから入院したいところ。
少しでもムレが減って清潔に生活できるだろう。

 

 

こんな感じで。

次回は入院に必須だったもの、持ってきたほうが良かったもの
退院のながれやかかった費用のまとめです。

次回もお楽しみに~