ういっすマルオっす。
マルオは三流大学出身なんすけど、体育会系の先輩のコネで信託銀行に入れたんす。基本信託銀行って、そこそこ一留学大学のエリートか、コネ入社の金持ちのボンか、マルオみたいなバリバリの体育会系しかいないっす。
信託銀行では営業成績は常にトップだったんすけど、コレ(薬指)で依願退職っていうか、左遷でやめたんすけど、信託ってもうほぼ「半沢直樹」っす。
コレでやめた経緯は最終回のお楽しみとして、「半沢マルオ」シリーズ開始っす。
銀行の上司について
基本エリートは嫌な奴ばかりっす。
最初はいいヤツだった同期も、出世して本部とかに栄転して、数年後に会うと本当に嫌な奴になってるっす。マルオみたいな三流大学出身は、支店のどぶ板営業っす。
上司の出身大学は、エリートほど仕事出来ない上司だったっす。信託銀行も出身大学は出世にかなり重要みたいで、マルオみたいな三流大学で上に上がるのは至難の業っす。
だから、たまにいる仕事出来て無茶苦茶良い人な上司は、だいたい三流だったっす。
あっ、信託銀行の三流大学って、マーチっす。マーチは信託銀行の中だと最下位クラスの学歴っす。マルオは某最下位マーチだったんすけど、大学名言うと東大、早慶出身のエリートには、鼻で笑われたっす。
信託銀行ってそういうところっすね。学歴を鼻にかけるそんなやつばっかっすよ。
上司に裏切られるなんて日常茶飯事
マルオは体育系なんで、リーダーとか、上下関係ってすごい重要にしてるっす。だから信託銀行に入って、2年目くらいに上司に裏切られたときは信じられなかったっす。
今でも覚えてるっす。当時の営業次長が確か某愛知の有名国立大学っす。
マルオは営業成績はいつもトップだったんすけど、ちょっと穴があるというか、融資した先が倒産したことがあったっす。
まだ下っ端の時、この先大丈夫っすかねってその上司に相談したっす。嫌な予感がしたっすよね。融資先の奥さんのマルオを見る態度が変わったっす。
で、上司に相談したら、「まあ大丈夫だろうって」。それで一週間後かな、一家そろって夜逃げっすよ。
上司に話したら、「お前、そういうことを資料作成して上に上げないと」、「俺は知らんよって」。その言葉聞いて、泣きそうになったっすよ。25歳の時だったっす。
営業成績トップで、億は稼いでたのに、1000万円の焦げ付きで、2年目のなけなしのボーナスが減棒処分。金の恨みは忘れないっすよ。
マルオはその上司みたいには絶対にならないって誓ったっす。
東大君ピンポンダッシュ事件
信託銀行も基本寮生活っす。
仲のいい後輩に東大君がいたっす。そいつ、東大君なのにロシア人のクオーターとかで、背も高くてイケメンだったす。まあナンパ仲間っすよね。
ちょっと学歴の話に戻るんすけど、東大出て信託銀行って落ちこぼれ感満載っす。そいつは、マルオみたいに女癖が悪いだけじゃなくて、酒癖悪かったっす。
二人でナンパして深夜まで飲んで、寮帰るとき、そいつがいきなり高級住宅街で「ピンポンダッシュ」始めたんす。
マルオはラグビーやってたので、見かけによらず走るのは早いっす。そいつがピンポンダッシュ初めて、マルオは速攻逃げたっす。マルオは誓って何もやってないっす。
東大君が捕まったんすよ。で、一個でも年上なマルオは正義感強いっす。助けに行ったんすよ。
寮長に目を付けられ出世遅れる事件
次の日寮で昨晩のピンポンダッシュが’大問題になったっす。
寮長が二人いるらしいけど、誰だった問い詰めたっす。そいつが名乗りを上げたっす。で、マルオは俺は何も悪いことやってないから、その家に謝る理由が分からないって、断ったっす。
寮長って人事部のおえらいさんなんで、勇気がある行動だったっす。でも、マルオは悪いことしてないのに、なんで謝らないといけないのか分からないっす。寮長と喧嘩したっすよ。
マルオ2,3,4年目まで営業トップで3年連続表彰されたっす。マルオを引っ張ってくれた先輩への恩返しと、三流大学の意地っす。
で、主任になるとき、支店長が推薦してくれたんすけど、その寮長が、あいつは寮で事件を起こしたし、大学三流だから人事部としては押せないって言われたみたいっす。
3年連続営業成績トップ、支店長も推薦してくれて、同期のもう一人が一橋だったかな。で、その元寮長が、二人同時主任は絶対にダメ。一人ならその一橋君って支店長に言ったらしいす。
その時も寮に帰ってから一人で泣いたっす。
まあそれでぶちっと切れて、女に走ったっすよ。信託銀行美人ばっかりで、マルオ色白小太りだけど、それでもモテたっす。若かったっすよね。
信託銀行で得たもの
その最初の5年間は頑張ったっすよ。
5年でお金持ちに入るこむ術が身に付いたっす。これは何年たってもしみついてるので、今でもお金持ち、特にマダムはキラーっす。
でも、一番学んだのは、裏切る上司はよくないっす。上司はリーダーっすよ。責任取って当たり前。部下に責任押し付けるなんて、ありえないっす。
でも信託銀行は「半沢直樹」の世界っす。出世が命の無能なエリートの巣くつ。
まあ今ではいい思い出っす。
「半沢マルオ」シリーズ、つづく。
ういっす。