<悲惨⁈>留学エージェントが倒産するとどうなる?

セブ島留学

こんばんはマスオです。

これまでどちらかというと、セブ島英語学校にフォーカスを当ててきましたが、フィリピンセブ島留学のエージェントも、これからどんどん潰れていく可能性があります。

いや、フィリピンセブ島だけでなく、欧米の留学を取り扱っている留学エージェントも、日本からの渡航の難易度を考えると、むしろフィリピンより厳しいかもしれません。

今日はその留学エージェントが倒産した場合はどうなるか、すでにお金を振り込んでしまった人はどうするべきか、倒産リスクの高い留学エージェントの見分け方など紹介します。

過去の留学エージェントの倒産事例

有名で規模が大きい会社だと、ゲートウェイ21の2008年10月の倒産、せっかくなので、業態が近い「てるみくらぶ」の倒産についても紹介します。

ゲートウェイ21倒産(2008年10月)

2008年9月(正式には2008年10月1日)にゲートウエイ21という留学エージェントが倒産した。負債総額12億9000万円、留学予定者の前払い金約9億5000万円が返還不能になるという過去例のない事件となった。留学・語学研修等協議会CIELのほとんどの会員は旅行業第1種(7000万円が最低弁済補償額)の登録であったにもかかわらず、当該会社は旅行業第3種の登録しか受けていなかったため、弁済限度額は300万円にすぎなかった。第1種には、このほかにも、純資産が最低3000万円が必要で、しかも国土交通省に5年ごとに登録更新の審査を受けなければならないなどの規定がある。 Wikiより抜粋

このゲートウェイ21で問題だったのは、留学費用として顧客が支払った代金が、留学予定の学校へ2008年4月ごろから支払われていなかったという事実です。

ポイント①・・・万が一留学エージェントが倒産した場合、あなたが支払った留学費用が、学校に支払われたか確認をする必要があります。

留学エージェントが航空チケットも合わせて予約をしていたときなど、さらにやっかいな場合があります。あなたが予約したチケットの代金が支払われているか、航空チケットが有効かを航空会社に確認する必要もあります。

なぜゲートウェイ21は倒産したのか?

そもそも留学エージェントは、顧客から支払われた代金の一定金額を手数料として差し引き、残りを学校へ振り込むという、極めてリスクが低い運営形態です。

ゲートウェイ21の場合は、東京、大阪、名古屋、札幌、仙台、広島に支店を設置し、欧米やアジア地域を斡旋対象とした大手留学エージェントでした。こうした大手留学エージェントでは、特に拡大路線で支店数が多い留学エージェントなどは、今回の新型コロナウィルスで売上も全くなく、顧客への返金負債も多数抱え、倒産リスクが高まっています。

※顧客から預かった留学資金を、店舗拡大資金、運営赤字資金、人件費に使ってしまっていたのが倒産原因と思われます。

ポイント②・・・従来留学エージェントはリスクが少ない経営実態。大手留学エージェントほど、拡大路線が裏目に出ており、返金負債も多く倒産リスクが高まっている。

てるみくらぶ倒産(2017年3月)

株式会社てるみくらぶ (英語: Tellmeclub Inc.) は、かつて東京都渋谷区に存在した日本の格安旅行会社。2017年(平成29年)3月27日、自己破産を東京地方裁判所に申請し倒産した。前身はアイ・トランスポート株式会社のてるみくらぶ事業部。 Wikiより抜粋

こちらは格安旅行会社の倒産事例になります。大手旅行代理店ではないですが、フィリピンセブ島留学には近い業態(格安留学という意味で)なのではないでしょうか。

てるみくらぶの社長は粉飾決算と詐欺で実刑

2017年11月8日に警視庁は、元社長ら元幹部2人を容疑が固まり次第逮捕する方針であることを公表し、当日中に元社長らは警視庁に詐欺の容疑で逮捕された。容疑は、2016年6月から9月にかけて、虚偽の決算書類をメインバンクであった三井住友銀行に提出して誤信させ、航空機のチャーター代金などの名目で約2億円をだまし取った疑い。元社長ら元幹部2人は、同年11月28日に詐欺の容疑で再逮捕された。再逮捕の容疑は、2016年12月に、虚偽の決算書類を三井住友銀行に再度提出して誤信させ、航空機のチャーター代金などの名目で約2億円を再度だまし取った疑い。東京地方検察庁は同年12月19日に、元社長ら元幹部2人を詐欺などの罪で起訴した。山田ら元幹部2人は、2018年1月17日にも詐欺の容疑で再逮捕された。3度目の逮捕の容疑は、2017年1月から2月にかけて、虚偽の決算書類を東日本銀行に提出して誤信させ、航空機のチャーター代金などの名目で約1億5000万円をだまし取った疑い。

容疑①は粉飾決算

警視庁は、1回目の逮捕時に山田の自宅から約700万円や地金を押収しており、山田は2018年2月7日に破産法違反(詐欺破産)の容疑で再逮捕された。4度目の逮捕の容疑は、会社で保管されていた個人保有の現金約1千万円を持ち出して自らの財産を隠した疑い。

容疑②は詐欺

2018年(平成30年)5月14日に、元社長の初公判が東京地方裁判所で開かれ、東京地方検察庁は元社長に対して懲役8年を求刑した。東京地方裁判所は同年7月20日に判決を言い渡し、河本雅也裁判長は「犯行の計画性や常習性は明白で、手口も巧妙だ」として、執行猶予がない懲役6年の実刑判決を下した。

てるみくらぶ倒産(まとめ)

てるみくらぶの元社長は、粉飾決算と詐欺で執行猶予のない実刑6年の判決が決まっています。

それが初犯なので、執行猶予なしの実刑6年は、経済事件としては極めて重い事件となりました。旅行代理店という留学エージェントとは似ているものの、違った業態での事件の紹介となりましたが、社長の粉飾決算と詐欺での懲役刑ということで、大きな事件のため紹介しました。

ポイント③・・・社長は会社の顔。モラルが低い社長は調子のいいこと言って、いざという時に詐欺行為をする可能性が十分にある。どんな人が社長かは注意が必要。

倒産する留学エージェントを見分ける方法

これから到来するかもしれない、留学エージェントによって冬の時代。今年の夏以降か来年留学ビジネスが再開したとして、どんな留学エージェントを選べばいいのか解説してみました。

英語学校に直接申し込むほうがいい

留学エージェントの中には、手数料はばっちり取って、サポート体制がしっかりしていない会社も多いです。英語学校の経営がしっかりしているなら、英語学校に直接申し込むことをおススメします。

留学エージェントが安心の会社で、英語学校が不安という場合を除いて、留学エージェント経由で申し込むメリットはあまりありません。安心の留学エージェントはリストより参考にしてください。

<超ブラック>フィリピン留学エージェント2020年版

大きい留学エージェントが安心とは限らない

「ゲートウェイ21」や「てるみくらぶ」の事例を見た限り、会社の大小よりも、経営者のモラルのほうが重要に思われます。また、フィリピンセブ島留学エージェントの中には、大手でも業歴10年未満で短期で成長したような会社も多く、要注意です。

渡航前キャンセルの規定をしっかり確認する

まだ新型コロナウィルスのため海外への渡航は不安定な状況が続いています。そうした中で、留学を検討する場合は、渡航前キャンセルで無条件で100%返金となる留学エージェント及び英語学校のみ検討するべきです。

渡航前キャンセル100%返金を対応していない留学エージェント、英語学校の中には、留学再開を前提に生徒への返金を対応している会社もいくつか見られます。

そうした留学エージェント及び英語学校は、その時点で負債を背負っており、他の学校及び留学エージェントと比較して圧倒的に倒産リスクが高いです。(要注意)

<超ブラック>フィリピン留学エージェント2020年版

留学エージェントが倒産するとどうなる

留学エージェントが倒産して、まだ学校への支払いが行われていなかった場合、あなたの留学費用は戻ってこない可能性が高いです。学校へ支払われていた場合は、直接学校に確認しましょう。

今般渡航前にセブ島留学をキャンセル、あるいは渡航中の帰国による返金を依頼している方は、まずは現時点でいつ返金されるのか十分に確認してください。

最後にまだ返金されていない人にアドバイス

現時点で返金で待てる期間は、企業慣習の常識で当月末締め翌月末払いです。

結論から言いますと、返金依頼後2か月以上かかる会社は要注意です。

2か月以上かかると返事がある会社については、常識を超える期間なので、ぜひ消費者センターに相談してください。

<正義の味方>消費生活センターに電話しよう

※あなたの留学費用はあなたしか守れません。ぜひ自ら行動を起こし、なるべく早く留学費用の返金を受け取り、きたるべく時(倒産)に備えましょう。

それではまた。