こんばんはマスオです。
マニラ発成田行き、セブ発成田行きもそうなんですが、マニラ発はJALとANA、セブ発はフィリピン航空と、いわゆるナショナルフラッグの航空会社は、運営再開も早いです。
先日航空会社ヴァージンオーストラリアが、今回の新型コロナウィルス感染者拡大の影響により、一番最初に航空会社として倒産しました。ヴァージン航空もLCCとして成長した非常に有名な航空会社です。
LCCとは、なぜLCCから潰れるのか、フィリピン、セブ島の航空会社はいつ再開されるのか、セブ島‐日本の渡航者はどのくらいまでに回復するのか、を詳しく分析していきます。
目次
LCC(格安航空会社)とは
ローコストキャリア(Low-Cost Carrier)のことであり、格安航空会社のことを言います。
さまざまな効率化により、低コストを実現し、低料金かつ簡素化されたサービスで急成長をしてきた航空会社である。
この効率化ってのがミソなんですが、よくある例が機内食がないとか、ビジネスクラスがないかと、無料荷物がほとんどなかったりします。
LCCは290円居酒屋に近い
分かりやすい説明をすると、LCCは居酒屋の業態だと290円居酒屋ですね。
メニューと料金を均一化することで、低価格で多数の顧客を獲得し、売上・利益を上げる居酒屋のイメージです。
航空会社だとイメージわかないと思いますので、マスオはあえて居酒屋を選びました。
290円居酒屋と580円居酒屋の比較
①一般的な居酒屋の、一品あたりの料金を2倍の580円と定義します。
②家賃も分かりやすくするために、1日たりの家賃を1万円と設定しましょう。(席数20)
③290円居酒屋の粗利益は50%、通常の居酒屋は70%と設定。
④人件費は1日のアルバイト代金を1000円(それぞれ3名と5名)
それぞれにブレークイーブン(損益分岐点)を計算すると、
290円居酒屋の損益分岐点
290円×客数×50%=13000円
客数=90人、売26,000円
という計算になります。
一般の居酒屋の損益分岐点
580×客数×70%=15000円
客数=52人、売上21,429円
という計算になります。
<重要>290円居酒屋と一般居酒屋の違い
290円居酒屋のほうが、たくさんの客と売上が必要なのは明快です。
同じ箱(居酒屋の物件)という仮説に基づくと、4回転以上させないといけない。
LCCはフル稼働と回転数で成り立つビジネスモデル
分かりやすくするために、290円居酒屋を例にしましたが、
LCCは低料金を実現しているため、仮に少ないコストだったとしても、飛行機(箱)をフル稼働させないと利益があがらないビジネスモデルなのです。
新型コロナウィルスでの飛行機運航の現状
マニラで毎日飛んでいたのが、週2便になり、セブで仮に毎日1便になったとしても全体の稼働状況は30%にもなりません。(LCCも含めた飛行機の稼働状況)
LCCだと往復2‐3万円の東京成田便が、現在往復でも10万円近く(片道だと5万円)ちますし、高いチケットだと倍はします。
それなら、なんでLCCだけ飛ばさないんだ、という人もいるかもしれませんが、空港自体が運営費が発生しているので、まずは利益率が高いJAL,ANA,フィリピン航空を運営するのが、当然の選択となります。
LCCはJAL,ANA,フィリピン航空が飛んで、初めて存在価値を発揮でき、だからゆえに海外渡航者が激増した背景があったのです。
航空会社業界はLCCから潰れるもう一つの理由
空港運営の事情でLCCが運営される優先順位が低いのは、わかっていただけたかと思います。
LCCから潰れるもう一つの理由は、飛行機は飛ばさなくても運営コストが家賃のようにかかるということです。
以前スカイマークが売上ゼロ(全便欠航)だと、2か月弱しか現金がもたない、というような記事を紹介しましたが、実際には融資枠を使用すると4か月はもつようです。4か月だとしても、もうデッドゾーン突入していますね。LCC何社倒産してしまうんでしょうか。
JAL,ANA,フィリピン航空の運航せざるを得ない事情
実際にマニラ‐成田便は週二(今後増えるかもしれない)、セブ‐成田便は5月9日以降毎日運航される動きがあります。特にセブ発の便については、利用客が少ない場合は減便されることは可能性はあります。
一方、上記航空会社の維持コストがある状況や、厳しい資金繰りを踏まえると、2-3か月が休止の限界です。一定の従業員の雇用や航空機のメンテナンスを踏まえると、ある程度再開していく可能性が高いと考えています。
実際には隔離措置と旅行禁止が問題
セブ島留学、セブ島への海外旅行などが再開するには、それぞれの国での2週間の隔離措置や日本へのフィリピン人の旅行禁止解除も、大きな課題です。
航空ビジネスは乗客を乗せて日本に行き、日本から乗客を乗せて帰ることで成り立つビジネスです。
航空会社もセブ島の英語学校と同じで、以前の状況に戻るのに最低1‐2年はかかるのではないか。そして、多くのLCCが倒産してしまうのではないかと心配します。
そうなると、航空代金も以前のように安くはならず、結局のところセブ島全体の外国人渡航数は、5年前くらいの水準になってしまい、1-2年どころか5年は元に戻るのにかかってしまうのではないか。
結論
LCCから倒産する可能性が高い
需要もそうだが、以前のように安い料金で、当面セブ島と日本を行き来出来ないかも
1‐2年どころか、昨年の状況まで回復するのに5年か
上記のような分析結果となりました。
上記は楽観論とか悲観論ではなく、今あるデータを忠実に分析した結果です。
マスオがLCCの格安航空会社やっていたら、どうするんだろうな。早めに解散するという決断も十分に考えられますね。従業員の雇用の問題もあるので、マスオならアマゾンにアプローチして、アマゾンあたりに買ってもらうのがベストですね。
ということで、
アマゾンが航空会社を買収するだろう
と最後に予想しておきます。物流機能持ってますし、アマゾンが航空会社を買収するメリットは大きいです。
それではまた。