マアヨン〜!
和久井、港です。
私は幼少期から変わり者と言われていて、何が変わってるのかは私には分からないのですが、確かに問題児だったのかもしれません。そして、そんな私をここまで育て上げた私の母はもしかしたら、エジソンの母「ナンシー・エジソン」の生まれ変わりなのかもしれないと最近思い始めたので、そのことをお話します。
目次
目次
- 私の母、ナンシーの初産
- “普通”とは一体なんだろう
- やっぱりナンシーですよね?

私の母、ナンシーの初産
ナンシーの初産は大変に険しいものとなった。いわゆる難産というものだ。
あれやこれやあって生まれてきたベイビーは一切泣かずに、ナンシーの横ではなく呼吸器の中へ寝かせられた。出産といえば、生まれたてのベイビーがワンワン泣くというイメージだが、この子供は違った。
泣かないどころか、呼吸すらしていなかった。つまり、仮死状態で生まれてきたのだ。
そうして生まれてきた子供が、現在の和久井港(23)である。いま思えばこの出産の時点、ひいては胎盤にいる頃から少し頭のおかしい人間だったのかもしれない。
ナンシー、和久井を幼稚園へ連れていく
幼稚園に入る前から、ハイハイにて一人で親戚の家中を歩き回り、物音がしなくなったと思って見に行くとハエの死骸を食べようとしていたという逸話もある。
幸い、歯がなかった為食べるには至らなかったが、この頃から和久井の頭はイかれていた。
ナンシーが第一子を幼稚園に入園させた当日、その第一子である和久井はナンシーが帰ってから延々泣き続けた。痺れを切らした幼稚園の先生は和久井を一学年上のいとこに預けに行った。
幼稚園の先生は入園したその日に、和久井を育児放棄したのだった。結局その日はいとこの隣で1日を過ごし、いとこと共に帰宅したといわれている。
和久井は極度の人見知りであり、友達はほとんどおらず親同士の付き合いで数人の同級生と遊ぶことはあったが基本的に一人で遊んでいた。
ナンシー、和久井の異常行動に頭を悩ます
小学校に入った和久井は相変わらずの変人だった。
自動販売機の中を見るために同級生と自販機に石ころを投げつけて破壊したり、何が燃えて何が燃えないのかを調べるために家の排水管に火をつけたり、授業中に歩き回るなど、とにかく異常行動が目立った。
ナンシーは憤慨し、厳しくしかりつけたこともあったが、それ以上に和久井を愛していたと言われている。
和久井は読書感想文の本は一度も読んだことがなく、ナンシーが要約した原稿用紙2枚を読みながら書いていたと言われている。そして、市選抜に選ばれている。
ナンシー、和久井が帰ってきた理由が分からない
義務教育ではなかったら確実に退学処分となっていたであろう小学校を無事に卒業し、和久井はついに中学生になった。
いとこと同時に学習塾へ通い出した和久井は、最初のうちは真面目に通っていたが、ある日塾に行ったはずの和久井が帰ってきた。和久井はその日、塾を退学処分にさせられたそうだ。
理由はよく分からないが、帰れと言われたから帰ってきたという。
その後、塾長からの連絡で「また元気に来てください。」という連絡があったが、そのまま辞めたらしい。
ナンシー、和久井を尊重する
和久井の同級生の親は和久井をひどく嫌っていた。しかしナンシーは和久井に”普通”を押し付けたことはなかった。
仮に今幼稚園児や小学生だったら間違いなく「ADHD」もしくは「発達障害」と言われていただろう和久井が起業したのは必然だったのかもしれない。彼には集団行動が不可能なことをナンシーはずっと知っていた。
“普通”とは一体なんだろう
和久井を悩ませてきたことの1つに「普通」という言葉がある。
普通じゃないよね。と言われるたびに普通とは何なのかを考えさせられていたという。その結果、普通とは架空の概念であり、普通とは周囲の雰囲気のことであり、それらを”普通”と考える人が異常者なのだという結論に達した。
普通な人なんて一人もおらず、全人類はそれぞれで違う考えや思想、哲学を持っているにも関わらず、それを押し殺して”普通”に流される人間がいわゆる”普通の人”と言われている日本において、和久井はかなり息苦しい思いを強いられていた。
誰よりも”普通”に憧れ、ただ”普通”になることは出来なかった。”普通”として括られた社会的コミュニティからはいつも疎外され続けた和久井の唯一の味方はナンシーだけだった。

やっぱりナンシーですよね?
私の母親はやぱりナンシーですよね?
